2013年7月16日火曜日

連載 キノコノトリコ~キノコホテル物語 【特報】(1)



新従業員 ジュリエッタ霧島 颯爽登場!


現在、キノコホテルは今年の後半戦に向けて充電期間に入っているようだ。これは、キノコホテルの専属従業員がマリアンヌ支配人とファービーの二人になり、電気ギターのケメと電気ベースのジュリエッタ霧島のホームでのバンド活動も尊重してのことで、その分、実演会のお休み期間も意外と長いのだろう。
というわけで、この間に今年、前半の関西圏でのキノコホテルの活動についてまとめておこう。新ベーシスト ジュリエッタ霧島についても考察しておきたい。

ジュリエッタ霧島… これがエマニュエル小湊に代わる新メンバーのキノコ ネームだ。まだ、どんなメンバーなのか、プロフィールもアーティスト写真もない頃、ネットで検索したら霧島市 ( 鹿児島県 ) の中古車センターで売られている “ アルファ ロメオ 新型 ジュリエッタ ” の記事がやたらヒットした ( 笑 ) “ ジュリエッタ ( 霧島市 ) の中古車検索や中古車販売などの中古車情報なら… ” てな、感じで。いやいや、案外これが、ネーミングの出所だったりして ( 笑 )

さて、関西圏での新メンバー ジュリエッタ霧島 お披露目実演会は、実はそれほど多くはなかった。2月の京都 “ サロン・ド・キノコ~河原町炎上2デイズ ” と四国 ( 徳島・香川 ) ツアー、5月の神戸~大阪二連戦だ。キノコホテルは名古屋までは結構頻繁に来てくれるんだけどねぇ。結局、昨年末のエマニュエル小湊 退社ツアーでは大阪に来なかったし。支配人は、関西がお嫌いなのかなぁ。あと、今年の前半はなんだか、地方をあちこちツアーして回る印象も受けたよなぁ。
5月のゴールデンウイークに発売された新譜 『 マリアンヌの逆襲 』 に併せて、4月から5月にかけて毎週末行われた実演会は “ サロン・ド・キノコ~淫力魔女の生贄 ” ツアーと命名された。“ ゴッドファーザー オブ パンク ” イギー・ポップのもはやクラシックとも言える 1973 年の大傑作 『 ロウ パワー 』 の日本初上陸の際の名 ( 迷? ) 邦題 『 淫力魔人 』 にちなんだものだろう。ご丁寧なことに新作 『 マリアンヌの逆襲 』 のフランス語タイトルも 『 淫力魔人 』 のタイトル ロゴに似せて書かれている。


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神戸での実演会は久々参加のフランシーヌ千里が、先の Web Radio Station で熱く語ってくれたので、いわし亭のレポートでは “ サロン・ド・キノコ~淫力魔女の生贄 ” ツアー最終日の大阪 梅田シャングリラでの実演会に紙面を割きたいと思う。

2012年12月20日の東雲音楽工業忘年会 ( マリアンヌ支配人お誕生日会 ) でお披露目されるとさすがにジュリエッタ霧島 情報も沢山、拾えるようになり、彼女がどのような来歴の持ち主なのか知ることができた。

ジュリエッタ霧島は、女性二人のリズムセクション ユニット “ シマシマエレクトリック ” の HINA ( 平野なつき ) でもある。近年、バディ・ホリーの創造したバンド スタイルであるリードギター・リズムギター・ベース・ドラムというセットから大きく逸脱したユニットが増えてきたが、やはりこれは楽器の進化と無縁ではあるまい。

この女性二人のユニットでは、野蛮娘二人によるすっぽんぽんロック~もはや伝説と化した観のある “ あふりらんぽ ” を筆頭に、プロフィールを見ても何が何だかさっぱり分からない “ Kiiiiiii ”、中原昌也 ( Hair Stylistics ) が賞賛した “ TADZIO ”、独自の世界観が不気味な “ 惑星アブノーマル ”、すでにメジャー デビューし活動の場を広げている “ HAPPY BIRTHDAY ” など、少しずつではあるがシーンを侵食しつつある。
いわし亭の大好きなレックさんの “ FRICTION ” も今は、元 “ BLANKEY JET CITY ” の中村達也と二人で全盛期に劣らない物凄いグルーヴを持ったライヴを展開してるしね。
米国の “ The White Stripes ” は、『 エレファント 』 『 ゲット ビハインド ミー サタン 』 『 イッキー サンプ 』 の3作でグラミー賞を獲得していて、ゼロ年代のロックを語る上では外せないバンドなのだが、彼らもメグ・ホワイト ( ドラムス ) とジャック・ホワイト ( ボーカル、ギター、キーボード ) の二人組であり、ライヴでもサポート ミュージシャンを入れないで演奏していた。ことほど左様に、もはやバンド編成自体に注意を払う必要はなくなったように思う。

二人組ユニットというのは、ソロとバンドの中間点にあって、実は自由度が大きく、また音数を補う上でも、サウンド的に凝ったものが多い。特にリズムセクション ユニットの場合、ベースをギターとしても機能させる関係上、音を特殊加工し、一人で二人分の音を出したり ということが頻繁に行われる。
“ シマシマエレクトリック ” もまたその名が示す通りエレクトロニクスとの関係が切っても切れない。Youtube に上がっている動画で確認すると、HINA はベースに様々なトリートメントを施し、ベースらしからぬ独特な音色を紡ぎ出していることが確認できる。ヴォーカルも同様にかなり変調されている。




この PV では、HINA が演奏の中盤でタッピング奏法 ( いわゆるライトハンド奏法 ) を駆使して、ベースをギター パート、ベース パートと二通りに使い分け、2人分の音を出している様子がよく分かる。技術的に非常に高度であるとともに、エレクトロニクスを使いこなすセンスもインディーズのレベルを大きく上回るものだ。そもそもサウンドだけを聴いて、これを女性二人組のユニットが演奏しているとは到底思えない。
また別のライヴ PV ではベース パートをシーケンサーでループし、まるでギターと聴き間違えるかのようなソロのアドリブを自由に弾きまくる といった様子もフィーチュアされている。




それにしても、長年連れ添った盟友 エマニュエル小湊 脱退のインパクトにもめげず、マリアンヌ支配人は、あの多忙な時期に何時、どうやって彼女を発見したのだろう? いわし亭にとっては、むしろ、それこそが一番の謎なのだが・・・



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【第2回】 現在に至るめまぐるしいメンバー チェンジ(2013/2/1 改訂)

【第3回】 キノコ再生~最強メンバー 集結

【外伝】エマニュエル小湊 秘書~キノコホテル退職直前実演会
     2012年12月6日 サロン・ド・キノコ~四次元の美学・名古屋編 クラブクアトロ にて

【第4回】 リズムセクション 電気ベース担当:エマニュエル小湊 & ドラムス担当:ファビエンヌ猪苗代

【特報】新従業員 ジュリエッタ霧島 颯爽登場!(1)(2)(3)(4)
   2013年2月9日 サロン・ド・キノコ~河原町炎上・第一夜 京都磔磔 
   2013年2月16日 FUZZ! presents キノコホテル実演会 高松swagg
   2013年5月24日 サロン・ド・キノコ~淫力魔女の生贄・神戸編 太陽と虎
   2013年5月25日 サロン・ド・キノコ~淫力魔女の生贄・大阪梅田編 Shangri-La
   2013年8月19日 サロン・ド・キノコ  神戸 太陽と虎

【緊急レポート】その時なにが起こったの? 風雲急! マリアンヌ支配人、倒れる







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